これも赤血球が破壊されることによる貧血で、原因の代表的なものはタマネギであるため、タマネギ中毒ともよく呼ばれる。しかしながらタマネギ以外にも、アスピリン、アセトアミノフェンなど風邪薬の成分が同じ貧血を起こす。赤血球の中のヘモグロビンが変性を起こしたり結晶化して、赤血球が破壊される。
貧血は原因物質の摂取後数日で起こることが多い。数日のタイムラグがあることから、原因と結びつけるのが困難なこともある。中等度の貧血に関連した症状、すなわち食欲不振、脱力、粘膜蒼白、などがみられる。赤色尿がみられることもある。人間の食べ物(カレー、すきやき、ハンバーグなど)でタマネギが入っていなかったか、人間用の風邪薬をのませていないかなど注意が必要。
通常は原因物質を取り除けば治療となる。貧血が激しい場合には輸血も行われることがあるが、赤血球を作る方には異常がないので、あまり必要とならない。薬物中毒の場合には、別の薬物を投与して治療を行うこともある。