さまざまな原因で発生するが、鼻から分泌物が出る、呼吸音がするなどが主要な症状。片側性の分泌の場合、異物によるもの、真菌性の鼻炎が考えられる。真菌性の鼻炎は、通常は若い犬で起こり、アスペルギルスやペニシリウムというカビが原因である。また歯根膿瘍といって上顎の歯の根本が化膿して鼻の方へ広がる場合もある。鼻の中の腫瘍は年齢が8-9歳くらいのもので発生する。鼻内癌、扁平上皮癌、軟骨肉腫、線維肉腫などがある。このように原因は様々で、それぞれの原因を正しく診断し、治療する必要がある。異物ならとる、真菌なら薬で治療する、歯が悪ければ抜歯して化膿を治療するが、癌の場合には治療は場所的に非常に困難。また、両側から分泌がある場合には、ケンネルコッフのようなウイルスと細菌の感染の合併、歯根膿瘍が副鼻腔にまで達した場合など、感染性のものが多い。