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猫の病気FIP検査
- Q:FIPはどんな病気ですか?
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A:猫のコロナウイルスであるFIPウイルスが原因です。猫伝染性腹膜炎(FIP:エフ・アイ・ピーと読みます)という名前がついていますが、病名の通り腹膜炎を起こすものが一番多いながらも、他の病気が起こることもあります。腹膜炎が起こると腹に水がたまり、腹部が膨らんでぶよぶよした感じになります(ウエットタイプ)。同じ様な病気が胸に起こると、胸膜炎となり、胸水が溜って肺が圧迫され、呼吸が苦しくなります。別の型では腹膜炎は起こらずに腎臓や肝臓にに硬いしこりができ機能障害が進行するものもあります(ドライタイプ)。発病した猫の治療は、本当に有効な方法がまだ見つかっていないので、症状を和らげる対症療法が主体となります。A:猫のコロナウイルスであるFIPウイルスが原因です。猫伝染性腹膜炎(FIP:エフ・アイ・ピーと読みます)という名前がついていますが、病名の通り腹膜炎を起こすものが一番多いながらも、他の病気が起こることもあります。腹膜炎が起こると腹に水がたまり、腹部が膨らんでぶよぶよした感じになります(ウエットタイプ)。同じ様な病気が胸に起こると、胸膜炎となり、胸水が溜って肺が圧迫され、呼吸が苦しくなります。別の型では腹膜炎は起こらずに腎臓や肝臓にに硬いしこりができ機能障害が進行するものもあります(ドライタイプ)。発病した猫の治療は、本当に有効な方法がまだ見つかっていないので、症状を和らげる対症療法が主体となります。
- Q:こんな病気が蔓延したら猫が全部死んでしまうのでは?
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A:多くの猫がこのウイルスに感染するのですが、実はウイルスに感染しただけでは発病しないのです。感染しても90%以上の猫はウイルスを自分の力で殺してしまい、いつの間にか感染は終わってしまうのです。それではなぜ一部の猫が発病するのかというと、多分ストレスその他のファクターが一緒になって発病するのだと考えられています。
- Q:FIPテストでは何がわかるのですか?
- A:このテストでは猫がFIPウイルスに感染したことがあるかどうかがわかります。猫がFIPウイルスに感染するとウイルスに対する免疫、すなわち抗体を作ります。テストではこの抗体を調べているのです。
- Q:FIP抗体価陰性(または100以下)ならば安心なのですか?
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A:とりあえず安心してよいでしょう。何か病気があるにしても、その病気が致死的なFIPである可能性はきわめて低いといえますし、健康ならば何ら心配はありません。その後感染源との接触がない限り発病の心配はないと思われます。ただし他の猫との接触があれば、今後FIPウイルスに感染しない、あるいは抵抗性であるという保証はありません。
- Q:健康な猫でFIP抗体価400という結果が出た場合、どう考えたらよいのでしょうか?
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A:健康な猫で抗体価400の場合は、今ウイルスに感染しているか、あるいは過去に感染があってウイルスが消えて行く途中かの、どちらかです。今ウイルスが感染しているとしたら、将来FIPの発病が見られる可能性もありますが、その可能性はストレスを避けた飼い方をしていれば10%以下の低いものでしょう。
- Q:抗体価400の猫でFIPを発病するものが僅かながらいると聞くと、やはり心配です。本当に発病しないといえるようなテストはないのでしょうか?
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A:少し時間がかかりますが、時間を追って、抗体価が下がるかどうかを見ればよいのです。ウイルスが体内から消えて行けば、抗体価は下がります。ですから1カ月または2カ月待って、FIP抗体価をまた検査します。その時下がっていれば、ウイルスは消えていっていると解釈でき、したがって安心してよいと思います。逆に抗体価が激しく上がっていると、ウイルスが体内でどんどん増えている状態が考えられますので、あまり良くない兆候です。このような場合には詳しく診察する必要があります。
- Q:抗体価が最大の12800と診断されました。今は元気ですが、もうすぐ発病するのではないかと心配ですが?
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A:12800以上という高い抗体価も、実はそれほど珍しいものではありません。ただし抗体価だけでいうと、FIP発病のものも、このような高い値を示すものが多いのも事実です。ここで大切なことは、抗体価が陽性ということだけで、FIPという病名をつけてはならないということです。したがって、FIPに特徴的な症状はないか、血液中の蛋白質に変化はないか、などの精密検査を受けた方がよいでしょう。それで異常がなければ、1-2カ月後の検査で、抗体価が下がるのを待ちましょう。抗体価が下がれば心配は少ないといえましょう。
- Q:治らない病気の診断を確定して何のためになるのですか?
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A:動物のことだからいいかげんな診断で良いということはないと思います。まず確かな診断を行って、方針を立てるのが筋道ではないでしょうか。たとえばFIPだと分かれば、こことここに症状がでるから、このように苦しみを和らげる、というように正しい処置が可能です。また望みがないならばこれ以上苦しみのないように安楽死を考えるということもあるでしょうが、逆に望みのある病気をFIPと誤診して、安楽死など考えるような過ちがあってはならないのです。
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Q:腹水が溜り、熱があってぐったりし、いろいろ検査した結果FIPと診断され、その後死亡しました。その時のFIP抗体価は200と聞きましたが、抗体価が高くても病気にならないものがたくさんいる反面、このように激しい症状を出して死亡した猫が200というのはおかしい気がします。テストは本当に正確な値を出しているのでしょうか。
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A:この猫が本当にFIPで死亡したと仮定してまずお答えします。決して多くはありませんが、本当にFIPで死亡した猫が200とか400とか低い抗体価を示していることがあります。これはとくに死の直前に抗体価が下がるものが多いようです。これは死が迫るにしたがってもはや熱を生産できなくなって体温が下降するのと同じように、全身の栄養状態が悪化して、もはや蛋白の1種である抗体を作れなくなるというようなことが考えられます。ですから、臨床症状、検査所見がすべてFIPを示すものであって、抗体は0でなければ(100以上)、FIPという診断は確定します。抗体はFIP発症のものでは通常高いのですが、このように低いものもまれにあることを理解してください。
- Q:抗体価の高さと病気は必ずしも一致しないのですね?
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A:その通りです。FIP発症のものの多くは6400とか12800とか高い抗体価を示しますが、中には200で死亡するものもいるのです。逆に健康で12800や6400のものもたくさんいます。ですからFIP抗体価は、症状が見られる猫の診断の確定のため、補助的に使うのが良いと思われます。