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WJVF第11回大会 第22回JBVP年次大会 会場開催は中止となりました。
年内のJBVPレクチャーシリーズは、中止もしくは開催未定となっております。
(詳しくは下記ご確認ください。)


〇東京レクチャーシリーズ
 (年内のすべてのレクチャーが中止となりました)
〇札幌レクチャーシリーズ
 (年内のすべてのレクチャーが中止となりました)
〇仙台レクチャーシリーズ
 (年内のすべてのレクチャーが中止となりました)
〇群馬レクチャーシリーズ
 (年内のすべてのレクチャーが中止となりました)
〇長野レクチャーシリーズ
 (年内のすべてのレクチャーが中止となりました)
〇静岡レクチャーシリーズ
 (静岡LSスペシャル)
〇京都レクチャーシリーズ
 (年内のすべてのレクチャーが中止となりました)
〇大阪レクチャーシリーズ
〇広島レクチャーシリーズ
 (年内のすべてのレクチャーが中止となりました)
〇四国レクチャーシリーズ
 (年内のすべてのレクチャーが中止となりました)
〇福岡レクチャーシリーズ
〇WJVF第11回大会
〇第22回JBVP年次大会

自粛緩和の傾向にございますが,まだ全国から集まる会場での開催については感染リスクの場となり,皆様の安全を確保することが難しいため,オンラインでの開催とさせていただきました.

皆様には形態変更に伴いご迷惑をおかけいたしますが,何卒ご理解の程お願い申し上げます.

以降のレクチャーシリーズ、各大会の開催につきましては、各地区,各大会により中止とするか延期とするか対応が異なりますので決まり次第改めてご案内をさせて頂きます。

JBVPからのお知らせ
ベルギーの飼い猫で新型コロナウイルス発見
(2020/03/29更新)

写真
動物コロナウイルスの電顕写真
(石田卓夫撮影)

ニュースソース

ペットとCOVID-19
 これまでペットの動物から新型コロナウイルス(COVID-19の原因ウイルス,すなわちSARS-CoV-2)が発見されたのは世界中で3件で,最初の2件が香港の犬で,今回ベルギーの猫の便からウイルスが検出されたとのことです.最初の2件は犬の呼吸器系から遺伝子検査(PCR)で発見されましたが,犬は隔離観察中には無症状で,しかもその後の抗体検査では抗体も発見されなかったので,本当に犬の体内にウイルスが侵入,感染したのかは疑わしいものです.さらに中国農業大学の林教授たちのグループは武漢を含む中国各地の犬27頭の抗体検査を実施しましたが,抗体は1例も検出されなかったとのことです(未発表,私信).また,米国では動物の検査会社であるIDEXX Laboratories が3500頭以上の犬,猫,馬からのサンプルについてPCR検査を行いましたが,1例も陽性反応は出ていません.
 香港の2頭の犬は検疫終了後ウイルス陰性となり家に帰りましたが,17歳の老齢の1頭はその後COVID-19とは無関係に死亡してしまったそうです.もしかしたら持病が悪化したのか,それとも家族から離れての2週間の隔離はとてもストレスになったのではないでしょうか.

ベルギーの猫
 今回のベルギーの猫については,Ghent University 獣医学部のSteven Van Gucht客員教授(Belgian national research institute of human and animal health,ヒトウイルス病部長)の発表によれば,COVID-19感染者が発病して1週間後に猫も調子を崩し,下痢,嘔吐,呼吸障害がみられたそうです.そして便からウイルスが検出されたとのことですが,これまでには,この症状が本当にCOVID-19に関連したものなのか,それとも猫固有の病気によるものか情報はありません.そして,便からウイルスが発見されたというのも,PCRで遺伝子(あるいは遺伝子の断片)が検出されたのか,そうであればそのくらいの遺伝子の量だったのか,それとも本当にウイルス分離でウイルスが見つかったのか,これまで探していましたが情報はありませんでした.

今回の発表が意味するもの
 それではこの発見は何を意味するのかですが,まずもって感染であったとしても人から猫への感染と考えられており,動物間あるいは犬や猫から人への感染を示すデータは一切ありません.猫に感染は可能かということについては,猫の細胞の持つウイルスに対するレセプターとSARS-CoVやSARS-CoV-2のスパイク蛋白の研究から,少なくとも実験的な環境では感染も可能ではないかと考えられています.ただし,猫も他の環境中のプラスティックや金属などの「もの」と同じに,感染者がいる汚染環境内では,付着したウイルスが最大数日間生き延びるということも可能でしょう.

犬や猫が家にいる場合
 犬や猫は問題なのでしょうか?たとえ犬や猫にウイルスが付着していたり,万が一感染が起こったとしても,人間への脅威としては,金属その他の環境中の汚染物質を超えるものではありません.それよりも,感染者からウイルスが排泄され続けることの方が,未感染の人間にとっては,あるいは犬や猫の健康に対しても,その方が大きな問題です.では,犬や猫が家庭にいる方々はこれからどうしたらよいのでしょうか.これまでの注意と何も変わることはありません.家族に感染者がいない場合,まずもってご自分が感染しないように注意して下さい.犬の散歩は,他の人間や犬との距離を保ちながら行い(social distancing),途中で排尿や排便があった場合は,今まで通りの衛生的な対処を行って下さい.猫は家に置いておいた方が何かと安全です.猫のウイルスに感染しないためにも.犬や猫から感染することを考えるよりも,人間同士の感染を恐れるべきです.そして,運悪く感染してしまったら,症状が軽ければ家にいましょう.そして他の人にウイルスを感染させないようにしましょう.その場合は犬や猫との接触は避けて,別の部屋で過ごしましょう.動物を抱きしめたり,舐めさせたりするのは,しばらくの間(陰性になり隔離が解除になるまで),しばらくはつらいでしょうがやめましょう.もちろん,コロナウイルスの問題がなくとも犬や猫に顔を舐めてもらうのは衛生的によくないことです.金属やテーブルはアルコール消毒が簡単にできますが,犬や猫に触ったたびにアルコールを頭からかけるのはかわいそうです.

入院することになったら
 ご家族が動物の世話ができるならそれが一番です.とにかく動物たちは家に置いておくことがストレスを避ける一番の対処法です.一人暮らしの方が入院することになったら,ペットシッターを頼むか,それが難しければ動物病院に相談して下さい.動物病院にはいきなり行かずに電話で連絡をとって下さい.また,ご自身に発熱,呼吸器症状,味覚や嗅覚の異常のような感染を疑う症状がある場合には,絶対に家から出ないで下さい.動物病院には,パルボウイルスなどの強力なウイルスを殺す消毒剤などはきちんとありますが,人間に対する感染を防御するためのN-95マスクなどは常備されていません.したがって,動物のウイルスの検査が万一必要になったとしても,材料を採取するための人間での手順を実行できないのが現状です.獣医師は個々の事例を判断して,その先の動物に対する対応が必要ならば国立感染症研究所獣医科学部に連絡をとりますので,まずは電話連絡してください.

まとめ
 まずはご自分が感染しないように,このウイルスの感染は人から人です.そして,自分の感染により家族に感染を広げないようにするということは,犬や猫たちも守られる対象であることを再認識してください.ただし,ご自分の犬や猫たちが心配だからといって,PCR検査を要求しないで下さい.病気になるのは人間です.そして重篤化するのも人間です.貴重な医療リソースは人間のために優先的に使います.

【文責】
日本臨床獣医学フォーラム会長 石田卓夫
(獣医師,農学博士,日本獣医病理学専門家協会会員)

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